ラ・ラ・ランドの監督・脚本を務めた天才監督デミアン=チャゼルって誰?!
巷で話題のラ・ラ・ランド (LA LA LAND)、13部門で14ノミネートされるなど、アカデミー賞レース前より注目を集めていました。
ちなみにこの14ノミネートは、アカデミー賞では、『イヴの総て』(1950年)と『タイタニック』(1997年)に並ぶ、歴代最多タイの記録です。
この素晴らしい記録を打ち立てたデミアン=チャゼル監督ですが、なんとアカデミー賞史上最年少での監督賞受賞を果たした、天才監督なのです!
プロフィール
デミアン=チャゼル (Damien Chazelle)
近年稀に見る衝撃作、セッションで一躍世間に名を知られるようになったデミアン=チャゼル監督ですが、本作で史上最年少(32歳)となる監督賞を受賞しました。
デミアン=チャゼルはどんな人?
photo: GAGA
チャゼル監督は幼い頃から映画を作ることを夢見ていたといいます。
しかし高校の時にはミュージシャンになろうとし、ジャズドラムに打ち込みました。この際に厳格な音楽教師の指導を受けたことがセッションの制作に大いに役立ったといいます。
プロのミュージシャンを諦めたチャゼル監督は高校を卒業した後、ハーバード大学に進学します。
大学で知り合った女性と結婚したり、ハーバードでルームメイトだった人物がラ・ラ・ランドの音楽を担当するなど、彼にとって大学は様々な転機があった場所だと言えます。
セッションを始め、今作も主人公はジャズ・ミュージシャンという設定で、チャゼル監督とジャズの関係性は相当に深いものだということが伺えます。このことについては、監督自身がインタビューで次のように語っています。
“ジャズに関しては、10代の頃に学校でやらなければいけない必要性があって始めたものだったが、やっているうちにどんどん好きになっていった。そういう意味では、ジャズが僕の映画の中で取り上げられるのは、ある意味必然と言えるんだ。”
「ラ・ラ・ランド」と「セッション」の意外な関係
チャゼル監督が初めてメガホンを取ったのは大学時代。『Guy and Madeline on a Park Bench(原題)』というジャズ・ミュージカル作品だそうです。
インタビューによれば、“この映画は大学の卒業制作のような作品だったから、作り終えてからもまたジャズ・ミュージカルを作りたいとずっと考えていた。”ようです。
さらに、インタビューでは次のように続けています。
“ただ、あまり商業的な作品ではなかったから、スタジオもやりたがらなくて、当時は資金を得ることができなかったんだ。だから、予算的にも小規模な『セッション』を先に作ることにした。サンダンス映画祭での『セッション』のプレミア上映後、だんだんとお金が集まるようになってきたから、『セッション』の成功が今回の『ラ・ラ・ランド』に繋がっていることは間違いないね。”
つまり、セッションの成功がなければ今回のラ・ラ・ランドも誕生していなかったかもしれないんですね!